テニスの持久力を高めるためにはインターバルトレーニングが有効です
一定のペースで走り続けるトレーニングよりも、運動と休息を繰り返すインターバルトレーニングの方が、テニスの持久力アップには効果的です。
その理由を解説しました。
インターバルトレーニングの方法
動画内でも紹介しているように、インターバルトレーニングは運動と休息を交互に繰り返す持久力トレーニングです。
以下に、インターバルトレーニングにおける、
「1回あたりの運動時間」
「休息方法と時間」
「繰り返し数(運動の回数)」
の目安を表にしました。
動画内では、テニス競技の特性を以下のように解説しました。
これに照らし合わせて、テニス選手のためのインターバルトレーニングは、
運動時間:5秒〜20秒
休息方法:ウォーキングまたは安静
休息時間:20秒以内
繰返し数:体力レベルに合わせて、20回〜30回程度
という範囲の中で調節をすると良いでしょう。
テニス練習の現場でのインターバルトレーニング実施方法
テニスはダッシュを繰り返す持久力が求められます。
よって、スポーツトレーニングにおける「特異性の原則」から考えても、
「コート上でのダッシュ」が最も理想的な運動方法です。
一般的なインターバルトレーニングの実施方法としては、直線疾走区間が示されることが多いです。
しかし、練習場所の都合などにより、安全な直線疾走区間を用意することができない練習現場も多いものです。
そこで、テニスコート上でインターバルトレーニングをするために、以下のような場所を用いることが考えられます。
テニスコートの縦方向や、2〜3面の横断距離を1〜2往復させれば、
10秒前後の運動時間を確保することができます。
また、1面を横断させるとしても、3〜4往復させれば運動時間を確保できます。
インターバルトレーニングは、直線で走り続けられる区間が必要なのではありません。
運動時間が大事なのです。
【注意点】
往復する際のターン方向が一定になることは避けましょう。
例えば、右足を軸にして止まるのが楽だからといって、左回りばかりしていると、左足を軸したターンが不得手になってしまう可能性もあります。
毎回ターン方向を変えるなどの工夫が必要です。
他にも、直線疾走だけでなく、コート外周を周回する方法もあります。
この場合も、周回方向は毎回変えた方が良いでしょう。
また、コート上の障害物やその他のプレーヤーと衝突しないよう、安全管理を厳にしておく必要もあります。
もちろん、テニスコートではなくグラウンドや道路を用いてもOKです。
テニスコートでなければ効果が無くなるわけではありません。
安全に全力を出せる空間であれば、インターバルトレーニングの効果を得ることができます。
トレーニング頻度
週に2〜3回程度を目安とし、その他の練習・運動量と調節しましょう。
例えば、テニスの技術練習において持久的な運動(振り回し等)をたくさんやっているのであれば、インターバルトレーニングのような持久力トレーニングは減らした方が安全です。
【10秒運動:20秒休息】以外のインターバルトレーニングも有益
テニス競技に効果的とされる目安である、
「10秒運動:20秒休息」
は、必ず厳守しなければならないわけではありません。
その他のインターバルトレーニングも重要です。
メインで行なうトレーニングとしては、
「10秒運動:20秒休息」
であっても、ときどき、
「30秒運動:60秒休息」
「60秒運動:120秒休息」
のインターバルトレーニングをやるのもトレーニング効果があります。
また、一定ペースでの持久走も行なうと良いでしょう。
【注意点】
インターバルトレーニングは、特にジュニア選手や運動初心者の心身に大きな負担を与えます。
いきなり大きな疲労感を伴う強度でのトレーニングを課さず、徐々に運動強度を高めましょう。
大きな疲労感や、トレーニングに対して飽きが発生している選手は、「運動:休息」の割合を大きく変えたインターバルトレーニングや、一定ペースでの持久走を行なうことがリフレッシュになります。